ダイワのマグシールドは?メンテナンスのスタッフが語る利点と欠点

こんにちはギアショップです。
当店では、フィッシングリールのメンテナンスに携わり、アングラーの皆様が最高の釣り体験を楽しめるようサポートしています。
その中で、ダイワのマグシールドについて、多くのお客様から興味深い質問や意見をいただくことがあります。今回は、マグシールドの機能や利点、そして私たちが考えるその優れた点と課題について詳しくご紹介します。

① マグシールドとは?

                画像:ダイワHPより

ダイワのマグシールドは、フィッシングリールの内部に磁気オイル(磁性流体)を封入する技術です。NASAにより開発されスペースシャトルで使用され、ハードディスクの防塵機能として使用されているものをリールに防水機能として転用したものです。

この磁気オイルは、外部からの水やゴミを防ぎ、リールの耐久性と性能を向上させます。

マグシールドは、ダイワのリールに特有の機能であり、特に厳しい環境で釣りをするアングラーにとって重要な要素の一つです。

② マグシールドの特徴と利点

                                       ダイワHPより

マグシールドの特徴としては、まず耐久性UPが挙げられます。磁気オイルによって内部が密封されているため、外部からの水やゴミの侵入を防ぎ、リールの寿命を延ばします。また、防塵性と防水性も高く、悪条件下でもスムーズな操作が可能です。

さらに、メンテナンスの必要性が低いという利点もあります。通常のリールと比較して、マグシールドのあるリールは油やグリスの交換が不要であり、手入れが簡単と言われています。

③ マグシールドの評判

アングラーの間では、マグシールドは高い評価を受けています。耐久性や性能の向上、メンテナンスの容易さなど、多くの利点があるため、ダイワのマグシールドを搭載したリールは人気があります。特に、海釣りや砂漠地帯での釣りなど、厳しい環境下での使用においてその効果が顕著です。

④ メンテ屋の私達が思うマグシールドのいい点

私達が思うマグシールドの優れた点は、その耐久性とメンテナンスの容易さです。リール内部が密封されているため、外部からの影響を受けにくく、長期間にわたって高い性能を維持できます。また、メンテナンスが簡単なので、アングラーはリールの手入れに費やす時間を減らし、釣りに集中することができます。このメンテナンスの容易さというのはセルフオーバーホールやオイルメンテナンスのしやすさという意味ではなく、毎回毎回気を使ってメンテナンスをしなくていいという意味の内容です。メンテナンスフリーとまでは言いませんが、そう言いたニュアンスです。

⑤ メンテ屋の私達が思うマグシールドの悪い点

一方で、マグシールドにはいくつかの欠点もあります。まず、封入された磁気オイルが劣化したり漏れたりすると、性能が低下する可能性があります。オーバーホールをしているとマグシールドが漏れていたり、無くなっているのを見かけます。
また、一部のアングラーからは、マグシールドが故障しやすいとの声も聞かれます。確かにマグシールドがきっかけで故障しているリールも見かけます。
マグシールドは自分でメンテナンスをしたりすると制限を受けるので、オーバーホール屋さんやオーバーホールを自分でされる方にとってはとてもめんどくさいものです。

                                          ダイワHPより


水が全く通らなそうな説明や広告も購入者の誤解を生むこともあるかと思います。
確かにマグシールドはとても入りにくいのですが、その横のパーツの隙間から普通に水が入ったりします。なので、水流が強かったり、水につけてしまったりするとマグシールドの裏側に浸水します。

⑥ 結論

ダイワのマグシールドは、フィッシングリールの性能と耐久性を向上させる優れた技術です。その防塵性、防水性、メンテナンスの容易さなど、多くの利点がありますが、一方で劣化や故障のリスクもあります。故障が起きた後は、マグシールドがとてもネックになります。
そのほかにもリールの感度低下が発生したりと気になる点もあります。

リールを選ぶ際には、これらの利点と欠点を考慮し、自身の釣りのスタイルに合った適切なリールを選択することが重要です。