【徹底解説】ダイワのマグシールドとは?メリット・デメリットと正しいメンテナンス法|釣具整備のプロが本音で語る

こんにちは。熊本のリールオーバーホール専門店「gearshop」です。
今回は、釣り人の中でも賛否が分かれる“マグシールド”について考えてみたいと思います。
皆さんはマグシールドどう思っていますか?ぜひ皆さんの考えをコメントしてください。
✅ メリットと性能
✅ よくある誤解
✅ メンテナンスの注意点
現場で実際にリールを整備する立場からリアルな声で解説していきます。
ネットでよく見る「マグシールドは不要?」「分解するとどうなる?」といった疑問にもお答えします。
マグシールドとは?ダイワ独自の“磁性流体防水システム”

マグシールドとは、ダイワが開発したリール内部の防水・防塵テクノロジーです。
磁性を帯びた特殊オイル(=マグオイル)を利用して、回転軸などの隙間をシールド。これにより、水やホコリの侵入を物理的に防ぎます。
主な搭載箇所
- ピニオンギア部
- ラインローラー部
通常のOリングやシールと違い、摩擦がなくスムーズな回転を維持したまま防水性を発揮できるのが最大の特徴です。
【メリット】マグシールドがもたらす3つの効果
- 防水・防塵性が圧倒的に高い
特にソルトでの使用頻度が高い人にとっては大きなメリットです。
ピニオンギア部やローラー部への水・塩分の侵入を防ぎ、内部パーツの腐食や劣化を大幅に軽減してくれます。これはメンテ屋の意見ですが、はっきり言ってマグシールドは防水すごいと思います。マグシールドを通過していく水はほとんどありません。 - メンテ頻度を減らせる
「マグシールド搭載=密閉構造に近い」ため、内部への浸水リスクが低減。
つまり、こまめな分解メンテナンスをせずとも性能が保ちやすいという利点があります。 - スムーズな巻き心地の長持ち
防塵性能が高いため、ギアやベアリングに砂が入りにくく、結果として巻きの軽さと静粛性が持続します。
【デメリット】プロ目線で見る“落とし穴”とは?

- マグオイルは経年劣化・消失・流失する
見落とされがちですが、マグオイルは時間とともに蒸発・分離しやすく、知らないうちに性能が低下していきます。オイルが漏れてしまうという事態が生じます。オイル漏れはモデルによって変わってきます。
✅ オイルが切れた状態では「シャリ音」「防水性能低下」が起きることも。
- 自己メンテナンスができない
マグシールド部はオイルが封入された構造になっており、一般ユーザーでは分解・補充が基本的に不可能です。一度開けてしまうと、メーカー保証外になる場合もあります。 - 分解整備が難しく、業者選びを誤ると危険
マグシールド搭載リールを整備するには・・・。
- 正確な構造知識
- 専用ツール
知識が乏しいまま分解した場合、マグシールド部が壊れる可能性があります。
よくある誤解とその真実
マグシールドは不要だから外すべき?
SNSなどで「マグシールド外したら快適になった」という声を見かけますが、それは本来の防水目的を捨てた上での快適さです。
実際にマグシールドを外すことで、回転が軽くなったり、メンテナンス性が向上したりします。
その一方で・・・。塩ガミ・ベアリングの寿命短縮、水分混入によるトラブルのリスクも背負うことになります。磯・船・サーフなど塩分や水を浴びやすい釣りでは特に外すべきではありません。
【実録】マグシールド劣化リールを開けたらこうなっていた

gearshopで実際にご依頼いただいたリールの中には、マグオイルが完全に抜けていたりベアリングがサビで固着していたりギアに塩が固着し異音発生といったトラブルが確認されています。
✅ 外見は綺麗でも、中身は「マグシールドが混ざって大変な状態」になっていることも。
マグシールド搭載リールの正しいメンテナンス方法
✅ 使用後のケア(自分でできる範囲)
外装は乾いた布で拭き取る(真水拭き推奨)
- ラインローラー部には軽く注油(非マグの場合)
- 洗うのであれば軽く外側の塩を流すイメージで
- 使用後は日陰で乾燥保管
✅ 定期メンテはプロに任せるのがベスト
gearshopでは、マグシールド搭載機種の扱いに慣れており、下記の内容を実施しています。
- 分解〜チェック〜再組立
- 内部グリス/ギアの再調整
- 必要に応じたマグレス化の提案
- マグシールド充填
※周辺パーツは修理専用パーツも多いためメーカー対応になる場合もあります。
gearshopが選ばれる理由
✅ ダイワ・シマノ最新モデルに対応
✅ マグシールド構造に精通した整備経験
✅ 釣具メーカーのサポートプロからの依頼多数
✅ 遊漁船の船長・釣具店代表者からも信頼
「異音が消えた」「巻きが新品みたい」とリピーターが続出しています。
まとめ|マグシールドは“知って使えば最強の武器”
マグシールドは決して悪者ではありません。
仕組みと弱点を理解し、正しいタイミングでメンテナンスすれば、
✔ 海水環境での長寿命
✔ メンテナンスの手間軽減
✔ 安定した巻き心地の維持
といった大きな恩恵が得られる技術です。
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